映画鑑賞の面白さに気づく

今までの人生で映画とはあまり縁がなく、関心も全く無かった。そして当然のごとく大学に入学してからも能動的にという意味においてほとんど映画を見ることはなかった。しかし今年に入って「supersonic」「スノーデン」「火垂るの墓」と見て映画を見ていくうちに映画鑑賞に意外と面白いことに気づいた。以来、正規のサイトに登録し、映画初心者として色々な作品を漁っている。2月上旬はドキュメンタリー番組を見ることが多く、中でも「第二次世界大戦」「ナチス」「移民」「資本主義」「金融、マネー」などといった分野に興味があり、当然、映画においてもそういった方面に興味がある。

大学に入学して観た映画の全21作品について簡単なメモを残しておきたい。タイトルの横のカッコ内は観た年月を記すことにする。


・グッバイレーニン(2012の夏学期)
大学に入学したばかりのドイツ語の授業で鑑賞。あまり覚えていない

・沓掛時次郎(2012の夏学期)
大学の西洋思想史の授業で鑑賞。あまり覚えていない

・シンデレラ(2012の夏学期)
大学の西洋思想史の授業で鑑賞。字幕で観た。あまり覚えていないが、ナイチンゲールの歌は覚えている。

・手紙(2012の夏学期)
大学の西洋思想史の授業で鑑賞。あまり覚えていない。

コクリコ坂から(2013/2)
お気に入りのブログ主がレビューを書いていたので俺も鑑賞した。描写が全体的に綺麗だった記憶がある。

風立ちぬ(2013/9)
映画館で鑑賞。評価はあまり高くないみたいだが個人的にはかなり良かった。サウンドトラックのCDとDVDを買ったほどである。

初恋のきた道(2014/11)
個人的Best3に入る映画。あるゆる面で恋愛に一切無縁な自分でも非常に楽しめたのでこの作品は間違いないと言っていい。非常にシンプルな展開であるが、余計なものが一切なく、一貫して画と音とBGMが非常に綺麗であった。この映画のテーマBGMはいまだによく聞いている。

崖の上のポニョ(2015/2)
柔道から帰ってきてちょうどテレビで流れていたので柔道着のまま観た、ということは覚えているが、内容あまり覚えていない。あまり面白くなかったと思う。

おくりびと(2015/10)
個人的にはまぁまぁだった。

・オアシス スーパーソニック(2017/1)
映画館で合計3回観た。OASIS結成からネブワースまでのドキュメンタリー映画。最もOASISらしかった初期OASISの知識が増えて良かった。この映画を見て、OASIS最初期の「Take Me」「See the Sun」、疾走感の中にふてぶてしさと気怠さを含む「Bring It On Down」、酩酊状態にいるように陥る「Shakermaker」、OASISらしくはないがNoelらしい「Talk Tonight」が好きになった。BoneheadのことをOASISの精神そのものとNoelが評していたのが印象的である。

・スノーデン(2017/2)
スノーデン氏は一時期ニュースでよく聞いた名前であり、国家機関の情報漏洩というスケールの大きいテーマだったので興味を持ち、映画館で観た。当時の報道だと事件のが概要すらよくわからなかったが、映画によるとスノーデン氏は、NSAの情報収集がテロ予防という枠を完全に超えていることに違和感を感じ国際社会に訴えたかったとのことらしい。映画の最後は美談のように締められているが、評価が難しいところである。平日昼間ということもあり、館内は高齢者がほとんどであったが、連発するIT用語などを理解できたのかが気になった。後日、この映画に影響されて「すべての政府はうそをつく」というドキュメンタリー番組をネット上で見た。

火垂るの墓(2017/2)
小学生の頃から気になっていて遂に初めての鑑賞。冒頭のBGMが綺麗で切なくて気に入っている。登場人物の動きが細かく練られているように感じられ、また節子の声優が上手でとてもリアリティがあった。この映画を見て戦争それ自体の意義や良し悪しを議論する人が多いが、その議論は検討違いだと俺は思っていて、戦時下における生活の窮屈さを素直に受け取るだけで十分だと感じられる。

帰ってきたヒトラー(2017/2)
ヒトラーナチスなどの語が入っている映画はシリアスなものばかりであると思っていたがこの映画はコメディ要素が大きかった。移民反対、極右政党台頭、反グローバリズムなど最近よく目にするようになった(実は俺もどちらかと言うとそちら側である)今、見る意味が大きい映画だと感じる。

ソーシャル・ネットワーク(2017/2)
Faceboookの創始者マーク・ザッカーバーグをモデルにした映画。訴訟よりもアメリカエリートの文化、そしてマーク・ザッカーバーグよりもエドゥアルド・サベリンが興味深かった。

ビューティフル・マインド(2017/2)
東大経済学部の神取先生がゲーム理論の授業中にナッシュ均衡の説明に関連してこの映画を薦めていたことを思い出して鑑賞。この映画になぜ「ビューティフル・マインド」と題したのかは純粋に気になる。数学に真摯に取り組む様は確かにビューティフルであった。

・ムトゥ 踊るマハラジャ(2017/2)
おすすめ映画をネットで調べていたときによく目にしたインド映画。何が凄いかって、特に特徴のない普通のオッサンが戦って、歌って踊って、恋愛しているところ、そしてそれがかっこよく仕立て上げられているところである。底抜けに元気があり、映像が目まぐるしく変わり、古臭さが癖になるような不思議な映画であった。髪が長く色黒な劇団の王様役とテーナという使用人の動きがコミカルで面白かった。

イミテーション・ゲーム(2017/2)
第二次世界大戦をインテリジェンス視点で見たいと思って鑑賞。時代背景、パーソナリティなどの点でナッシュとチューリングがなんとなくかぶるので、この作品も「ビューティフル・マインド」とかぶる。登場人物の容姿、振る舞い、会話運び、ファッション、また建物、インテリア、街並みなどがとてもかっこよかった。

・きっとうまくいく(2017/2)
「ムトゥ」に続くインド映画。挿し込まれる歌はすべて良い。とにかく爽やかである。話全体の流れを振り返るとそこまでという感じであったが、部分部分を切り取ると非常に良い場面が幾つもあった。最後の場面が大自然の綺麗な風景の中で終わるのが良い。出来れば大学入学時に観たかった。タイトルは普通に「Aal Izz Well」でいいと思った。

スクール・オブ・ロック(2017/2)
映画初心者の俺にとってもベタな展開であり少々うまくいきすぎであると感じたが非常に面白く、中だるみなしで一気に観れた。アメリカらしさが堪能できた気がする。ライブの場面もよかったが、最後のクレジットが流れる場面も素晴らしい。

桐島、部活やめるってよ(2017/2)
予想外に面白かった。余計なセリフや演出がなくて良かった。意味が分からなかったとの感想が多いが、「あてもなくブラブラしている生徒」「恋愛や友人関係に流されそうになるも部活を頑張ろうとする生徒」「部活に没頭している生徒」の3グループに分類すると物語が見やすくなると思う。鑑賞後にブログなどで感想や解説を読むとさらに楽しめる作品であると思う。コメディ映画ではないのだが、映画部のくだりにおいてクスッとくる場面が多かった。個人的に前野智哉の演技が光っていた。

ヒトラー 最期の12日間(2017/2)
戦時下における狂気と興奮を観た。映画中にあった、ヒトラーは私生活では優しい人だけど”総統”になると冷酷な一面を見せる、というセリフが印象的であった。政治の指導者は皆そんなものだろうと思う。


今までの人生で40作ほどしか映画鑑賞はしていないが、好きな映画ベスト3を挙げるなら、「初恋のきた道」「きっとうまくいく」「風立ちぬ」が暫定的に挙げられる。難しいところだが。

見たい映画リストを20作品ほどメモっているので順次見ていきたい。