新生活

2016年4月1日、社会人として尊い第一歩を踏み出した。
米国の核の傘の下で経済成長を遂げた日本宜しく、学生は家族や国家に保護されながら自らの人格を陶冶し学識を磨いていく。そんな夢のような時代も終わり、これからは完全なる経済的自立即ち精神的自立を果たし、本格的に男一匹が自らを背負っていく。

仮面浪人成功で受験生活という一時代が閉幕し新たな大学生活の幕開けと同時に本ブログを立ち上げたように、社会人の舞台に上がった今、新しいブログを立ち上げそこに移行する。新ブログにおいても自らの思想と信条を耕し表現していきたいと考えている。

「危機に向って絶えず振りしぼられた弓のように緊張」(三島由紀夫『若きサムライのために』)した生活において、猪突の如く猛進してゆく所存である。

という上記の文章は虚しく水泡に帰して、単位不足のため卒業できずに大学に残ることになった。大学からは3月10日つまり大学入試合格発表からちょうど4年後の日に留年を通達された。薄々気付いたためサプライズ感は無かった。

勿論、内定先企業の内定も取り消しである。内定辞退と内定取消は怒号・罵声を浴びせられる中で只管土下座というイメージがあったため覚悟を決めて3月某日にオフィスに向かったのだが、怒られるどころか非常に励みになる言葉を頂いた。元から良い会社だと思い志願し内定を頂いたのだが、内定者研修や内定式、更に今回のこの件を通じてよりこの会社の良さを実感した。

俺の新生活は、何度経験したか分からない履修登録、2度目の就職活動、万人に代替可能なアルバイトに姿を変えた。同期が新調したスーツで出勤する中、俺は着慣れたボロ着を纏って学生証とシラバスを取りに行く。