第61期王座戦/第26期竜王戦第1局第2局/第3回電王戦出場棋士発表/第72期順位戦/第63回NHK杯

王座戦

羽生善治三冠と中村太地六段。2012年の棋聖戦以来の二人のタイトル戦の組み合わせである。王座戦までは羽生三冠の全勝であり、ニコニコのPVも中村六段寄りで作られていた。しかし僕は羽生三冠を応援。第2局は矢倉模様から中村六段が雁木囲いに組み、羽生三冠は穴熊へ。中村六段は途中入玉模様となるも1分将棋という早指しで羽生三冠が見事詰ませた。203手にも及び、ニコ生では名局の呼び声が高かった。第4局では千日手で指し直しが行われ、その指し直し局では中村六段勝ちの局面があったがそれを見逃して羽生三冠の逆転勝利。結果的に羽生三冠が王座を防衛したわけだが、お互い第5局を除いてかなり接戦だった(むしろ途中まで中村六段が押していた)のでとても楽しめた。中村六段は現C級1組在籍であるが早く昇級してトッププロとしての地位を固めてほしいと思う。

竜王戦

渡辺明竜王森内俊之名人。こちらはタイトルホルダー同士の対局である。渡辺竜王竜王位を9期連続で保持しているため竜王=渡辺の印象が強いが三冠を保持している。第1局は渡辺竜王が後手急戦矢倉を選択。定跡書によっては阿久津流急戦と紹介されている戦法であるが、渡辺竜王がよく選択している印象が強い。森内名人は玉頭を膨らませて形が悪いように見えたが勝利。ニコ生の加藤一二三九段の解説ではバンバン手があたっていたり聞き手の女流を置いてずっと喋っていたりと70歳超えた老人とは思えなかった。第2局は森内名人が後手急戦矢倉を選択。激指12によると37手目▲36歩までは定跡。次の△37桂が行方八段の新手らしい(多分)。43手目の▲同金が以外な手でニコ生の解説者も驚いていた。あとは封じ手の▲18飛や53手目▲85金など意外な手が次々と出て、71手目の角切りで勝負に出たが攻めが切れて森内名人の2連勝。

名人は竜王奪取まであと2勝だ。どちらの棋士も僕の好きな棋士なのであるが、個人的は森内名人が竜王位を奪取しトップタイトル2つを保持してもらいたい気もする。

第3回電王戦

10月上旬に屋敷九段以外の出場棋士ニコニコ生放送で発表された。午後から会計の初回の授業があったがそれをサボって家でゆっくり視聴した。事前に菅井五段・豊島七段・橋本八段・佐藤康光九段という予想を立てていたが、見事二人的中。振り飛車党が初参加なので、僕自身居飛車党ではあるが菅井五段戦は楽しみである。

ちなみに明後日からは世界コンピューター将棋選手権があるので、3連休はこれで潰したいと思っている(涙目)。

順位戦(11月1日更新)

あまり見てないので軽く触れる。
A級順位戦は群雄割拠の中、羽生三冠が4勝0敗で全勝。B1では広瀬七段が6勝1敗でトップ、次いで6勝2敗の豊島七段が昇級に近いところにいる。B2では佐藤天彦七段が6勝0敗のトップ。C1では糸谷・菅井・高崎の若手勢が5勝0敗の全勝。

NHK杯

広瀬七段が渡辺竜王に、豊島七段が佐藤康光九段に、西川四段が谷川九段に、金井五段が久保九段に勝利するなど波乱が起きていて面白い。橋本八段はインタビュー見たさに応援していたが、まさかの頓死で逆転負け。橋本八段の抱腹絶倒必至のインタビューはまた来年まで待たれることとなった。

今期のNHK杯で僕が好きな対局は山崎八段vs佐藤天彦七段戦、中田七段vs阿久津七段戦、森内名人vs松尾七段戦である。特に山崎佐藤戦は見たことがない形の相居飛車の上に佐藤七段の堅実な受けや山崎八段の96手目△27金など予想外の手が飛び交っていた対局だったので非常に面白かった。