「ソクラテスの弁明・クリトン」
- 作者: プラトン,久保勉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1964
- メディア: 文庫
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2月18日読了。2013年14冊目。
文系必読書なのでこの時期の読了に今更感が漂う。結構読むの退屈で疲れた。
「ソクラテスの弁明」は大まかに以下のポイント。
1.ソクラテスは無知であることを知っている点で賢明
2.ソクラテスは神と市の媒体である
3.ソクラテスは信念を貫く
それで私は神託の名において自ら問うた、彼らの如き智慧をも彼らの如き愚昧をも持たずに自らあるがままにあるのと、彼らの持つところを二つながら併せ持つのと、私はいずれを選ばんとするか、と。そこで私は、私自身と神託とに対して、自らあるがままにある方が私のために好いと、と答えたのであった。(P27)
死を恐れるのは、自ら賢ならずにして賢人を気取ることに外ならないからである。しかもそれは自ら知らざることを知れりと信ずることなのである。思うに、死とは人間にとって福の最上なるものではないかどうか、何人も知っているものはない、しかるに人はそれが悪の最大なるものであることを確知しているかのようにこれを怖れるのである。(P42)
「クリトン」は悪法でも法を蹂躙することは無秩序をもたらすし、ましてやソクラテスの場合70年間も断乎としてその国家とその悪法の下で暮らしたのだから、法に従わざるをえない、みたいなことを言っている。
いずれにしても大衆批判に通底しているように感じた。