9月28日

外出しようしよう思いつつも7時就寝15時起床の生活サイクルが定着していて、なかなか外出できませんでした。極力人の少ない平日昼間に外出したいので、今日は夢見ヶ崎動物公園に行った時のように戦略的不眠という選択肢をとりました。計画としては駒場→恵比寿→渋谷→原宿→新宿→下北沢と過密スケジュールだったので、早めに家を出る必要がありました。しかしカーディガンを羽織るか否か、一眼レフの望遠ズームを持っていくかで暫く悩んで出発は10時少しすぎになってしまいました(結局カーディガンを羽織り、望遠ズームレンズは断念しましたが、これらの決断は正しかったようです)。

まず最初は駒場キャンパスです。9月中旬にレポート作り&提出をして以来の駒場ということで、足繁く図書館に通う勉強熱心な学生と比較して自分の不真面目さを感じざるをえませんでした。しかしそのような表面的で無理やり捻りだした反省は3歩ほど歩けば忘れるものです。僕はここで教務課から配布される冬学期の時間割と時代錯誤社という異色サークルから出版される「逆評定」(教員と講義のデータが掲載されている冊子)を購入しました。電車の中で読みこんでいたのですが今期は夏学期より楽そうです。またドイツ語で「女神」と呼ばれる希代の単位製造教官にあたって安堵しました。

次に向かったのは恵比寿です。東京都写真美術館で、新しい、それもカメラそのものに焦点をあてた(カメラだけに)企画展が実施されているということで先日より楽しみにしていました。逆評定のこともあり美術館へ続く坂道も苦にならず意気揚々と進みました。


美術館を幾らか巡って思ったのですが、僕は一作品一作品に他の人と比較して時間を多くかけて鑑賞するのですが自分の興味をひく作品は恐らく3割程度でしょう。殊、写真に関して言えば、芸術性の高い作品群(この言い方は欺瞞的ですが)の文脈のおかげでそれっぽく見えるだけで、目を凝らして見れば僕にでも撮れるのではないかという作品も少なからずあるのです。勿論、それは僕のように素人とすら言えない者が、その知識不足のせいで、美術館で堪能できる技巧に気づかないだけということも十分にありますが、そんな僕でも感覚的に凄いと思う作品もあるわけで、それが全体の3割ということもあり、来てよかったなと思えるのです。

ミュージアムショップへ行くと、今回は奥の方に文庫コーナーが設けられており、書店で見られるような無機質な並びではなく、なんとなくテーマごとに、そして若干遊びの入った配置が意識されて本がまとめられているようでした。そこには僕が以前から買おうと思っていた本が沢山あり、購買意欲をかなり掻き立てられました。特に澁澤龍彦氏の本。しかし彼の作品群は美術館のレジに差し出せるものではないので、今回は諦めるという苦渋の決断をしました。美術館ポストカード蒐集を行っている身としては、そちらにお金をかけたかったのですが、僕が入場した企画展のポストカードが販売されていなかったことや、他の企画展のポストカードで買いたいものがなかったので、文庫の方に目が行きがちでした。結局購入したのは写真に写した3点。「午後の曳航」はどの書店にも置いてありいつでも買えるのに、どうしても欲しい本は「今」買ってしまうのですね。

ここらで眠気が襲ってきました。新しく加わった時間割、逆評定、本のせいでバッグも重量感を増し、しかもトートバッグなので疲労感も感じてきました。しかし今回の外出の第一義は服と雑貨購入です。めげずに渋谷へ向かいます。

渋谷のチカラメシでお腹を満たし、幾つかの店を巡回しましたが、雨が降ってくるわ、急激に腹痛を感じるわ、そして何よりもまして眠気がピークで服を選んでる場合じゃないという気になってしまいた。

こうして渋谷→原宿→新宿→下北沢の計画を断念したのですが明日また行くことにしました。