「プーチンと柔道の心」

プーチンと柔道の心

プーチンと柔道の心

9月13日(昨日)読了。夏休み30冊目。

おそロシアの最高権力者であるプーチンは柔道5段と熟練した柔道家である。プーチンに割かれたページは半分程度で、残りは柔道の源流と発展過程、ルール・ロシアでのトレーニング法・技の紹介だったので、やや不満が残らないでもない。また主題が一国の大統領なので、最後にオセチア事件に少しだけ触れている以外、繊細な事柄に触れることが出来ず神経質になりすぎて、やや表面的な解説と分析に留まっていた印象を受けた。

プーチンよりもむしろ嘉納治五郎に詳しくなれる本だった。プーチンにしろ嘉納治五郎にしろ、その他の登場人物にしろ、勝敗としての競技でなく、「精力善用」「自他共栄」などの精神性や社会性に柔道の価値を見出していた。