「変身・断食芸人」

変身・断食芸人 (岩波文庫)

変身・断食芸人 (岩波文庫)

9月13日(昨日)読了。夏休み29冊目。

「変身」は2年前に新潮文庫で読んで或る程度内容も覚えていたので、「断食芸人」のみ読んだ。翻訳がややクソだった気がする。


嘗てまで人気を博して見物人を多く持った断食芸人がいた。しかし断食期間が40日を限度としてる等、彼には不満が多かった。やがて時代と共に断食芸の人気は落ちて断食興業は廃れていき、断食芸人は興行師と別れることとなり、あるサーカスに雇われることになった。そこで断食芸人は規則に縛られず断食を遂行することが出来たが、見物人の目当ては生気のある動物たちであり、断食芸人は見向きもされなかった。やがて断食芸人は餓死し、その檻には活気に満ちた豹が代わりに入れられた。