「第2図書係補佐」

第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫)

第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫)

昨日、8月30日読了。夏休み15冊目。

読書家として知られる又吉だが、僕が最初に又吉に注目したのは読書家でなく、オシャレで古着屋巡りが趣味であるという点だ。僕も高校1年生の頃から浪人にかけて古着屋メインで服を買っていたが、身長165センチ痩せ気味ということもあって、選択肢がそもそも少なく買っても失敗することが多かった。しかし身長165センチで同じく痩せ気味である又吉は違った。彼は古着屋が好きでよく行く上に吉本のオシャレ芸人ランキングにおいて1位を獲るなど古着購入に成功している。僕も古着選びの技術が向上したらどれだけ満足することだろうか。

ここからが本題。
本の紹介かと思ったが、実際紹介は最後の数行しかなくあとは作品に関連した又吉自身のエピソードだった。語彙や表現が豊かで文才があり、面白かったし(笑えるという意味で)、なお且つ実体験を作品に巧妙に関連させていた。芸人・又吉の付加価値を差し引いて偽名を使用しても売れる本だと思う。テレビで見る際にはあまり活躍を見ることはないが、文章にすると面白い芸人であると思った。大喜利が上手いと巷では聞かれるのでそこに文才や読書量も関連しているのかもしれない。続編も期待したいが、本の紹介はなくして純粋なエッセイ集にしてもいいのではないかと思う。