8月29日〜後篇・神保町古本屋巡り〜

恵比寿から山手線に乗車し渋谷で乗り換え、そこから半蔵門線で6駅か7駅で神保町に到着。なおA1出口で降りれば古本屋が集積している地点にたどり着く。写真で見てわかるようにこの通りは古本屋でぎっしり埋まっている。あいだに岩波ブックセンターを挟むが、信号で白山通りを超えてもまだ古本屋が連なる。

一番の目当ては安部公房全集。誤解されたら嫌なので断っておくが、安部公房をよく読むからといっても別に僕は左翼でも共産でもなんでもない。ちなみに安部公房は左に冷めている左翼らしい。

本屋には10件以上入ったので全ては覚えていない。ただ本屋にも特徴があり、「英米文学・言語学」「社会科学・鉄道・軍事」「音楽・音譜」「哲学・宗教」「自然科学系」等の単語を看板に書いてある屋号の横に添えていた本屋も幾つか見られた。この方が自分の捜しているものにアクセスしやすい。「英文学・言語学」の本屋は珍しく女店主だった。95%が完全な洋書。メインは英語で書かれたものだった。次点でフランス語。ドイツ語はあまり見かけなかった。アラビア語サンスクリット語もあった。

大体の本屋は本が山積みになって本棚が完璧に見えない現象が発生していた。森鴎外全集やハイエク全集等、名の知れた学者や作家の著作物もたくさんあったが、大体はセットで売っていたのでそこが残念。

購入したのは6冊。帰りが大変だった。
まずは1931年9月発行の「改造」と三島由紀夫の「太陽と鉄」。「改造」は500円、「太陽と鉄」は1000円。「太陽と鉄」は中公文庫で600円程度で売られているが、こまけぇことはいいんだよ。装丁がカッコイイんだ。「三島由紀夫全集第9巻」も、「美徳のよろめき」「禁色」等の名作があったので購入を迷ったが今回はパス。

ちなみに「改造」で面白い記述。1930年頃の大学生の夏休み。

今盛夏、この海岸にも大勢な数の大学生たちがやって来ている。彼らの生活は、少数を除いては、先づ朝おそく起きて、蓄音器の伴奏でごろごろしている中に、お午になり、それから海に行って、帰るともう夕食、夕方からまた蓄音器のヂャズが始まり、マーヂャンが夜遅くまで続けられるといったものであるらしい。(P24 大学に於ける不自由より)

大学生(笑)戦前のインテリ大学生もこの有様なので僕も夏休みくらいは精一杯休もうと思う。

ちなみにもう一度言うが、「改造」が社会主義的であるといっても、僕はそういう系統ではない。


次に「類語表現活用辞典」「比喩表現辞典」「日本の名著 福沢諭吉」「日本の名著 西田幾多郎」。順に1800円、2000円、500円、500円。
購入理由を述べる。
「類語表現活用辞典」⇒語彙力増強に役立ちそう。もう一つ他の類語辞典と迷ったが、数が豊富だったのでこちらを選んだ。
「比喩表現辞典」⇒表現力が豊かになりそう。中身見ればなぜ僕が購入したか分かるはず。
「日本の名著 福沢諭吉」⇒クソ安い。装丁がカッコイイ。掲載さえている題名に惹かれた。
「日本の名著 西田幾多郎」⇒クソ安い。装丁がカッコイイ。浪人していた2年前に「善の研究」に挫折したからリベンジしたい。

本当は写真関連や美術関連のものも合わせて買いたかったが、9月は外出することが多くなりそうなので、今回は自重して、バイト始めてたら買おうと思う。

18時ころに神保町を出て、都営新宿線で新宿まで出て、小田急で帰るも、また小田急が遅延。小田急の遅延率は尋常じゃない。19時頃に帰宅し、19時半から柔道。疲れているかと思いきや、結構技がきれていた。