うゑの

8時30分就寝、11時30分起床。
柔道の練習に行く以外は家で引きこもって勉強・読書・オリンピック観戦・インターネットに没頭していた夏休みを打破するために外出しようと前日に決意。しかし朝8時頃に寝て14時頃に起床する生活リズムを改善することが前提であったため3時間睡眠という苦行を遂行した。今までも外出は何度かしたが今日は充実していた。

外出先はどこでも良かったが美術館的な場所へ行きたかったので上野駅へ出発する。1時間程度で着くので電車内は読書が捗る。さらに50割の確率で座れるので移動は苦痛ではない。

上野駅に到着した僕は公園口改札から出て上野恩賜公園の方へ向かう。特に予定はなかったので、パッと目についた、そして切符購入窓口が意外に空いていた上野動物園に入場。写真は僕が退場した後だからさすがに人が少ない。

アザラシ。照りつける日差しも30度を超える気温もしんどいが、1日中泳いでいるわけにはいかない、というジレンマ。

ホッキョクグマ。水中に潜ったり出てきたりで撮影するのは運ゲーである。

続いてケープペンギン。文字通りアフリカ南部沿岸に生息している。このペンギン、イケメンである。

ハシビロコウ。アフリカ中央部に生息。文学者っぽい。政治小説書いてるわ、この顔。

ハクビシン「ちょwwwww近すぎwwww」。

東園・西園の大体を回ったところで退場した。園内は外国人が多かった。中国人とインド人と西欧人がほとんど。また写真について一眼に画質が劣ると言っても望遠でこの画質を維持してくれるのはありがたい。ネオ一眼最高。

次に美術館・博物館系統の施設に入ろうとしてやはり上野を歩き回る。まず最初に向かったのは東京都美術館マウリッツハイス美術館展は30分待ちだったので断念。

次、東京国立博物館。切符売り場まで来たが断念。理由:雰囲気。写真は噴水越しに見える博物館。これは、あれや、今流行りのパワースポットや。この女子達はここに常駐して写真を撮りまくってた。

次、国立西洋美術館。「ベルリン国立美術館展」のベルリンに目が留まった。ドイツ語・ドイツ国歌・ドイツpop等、ドイツに興味をひかれることが多いのでこの美術館に入場決定。大学生は入場料1200円…のはずだが、学生証を提示をしたら、なんとかで800円になった。「東大の学生証」罠カード・パラレルレアカード・【効果】学閥の力で相手の脳を麻痺させ合理的な判断を妨げる。さらに文科一類だと相手を消すことができる。(cf…「慶應の学生証」闇カード・パラレルレアカード・攻撃力3000守備力1200【効果】内部生だと攻撃力+1500)

生まれて初めての美術館である。緊張からか、西野カナの「go for it」のサビが繰り返して脳内で流れるという謎現象が発生する。「ずっと前から(以下略)」。

美術館なぞ貴族の嗜みであり民度の低い僕とは無縁と思っていただけに入場していた人種も観察してみたが、やっぱり貴族だった。最初は作品に対してどう向き合えばいいのか分からなかったが、半分くらい来たところで大体自分のスタイルみたいなものが身についてきた。この美術館展は美術史と世界史を連動させているので、解説を読んでから作品を見ると鑑賞の深みが増した。教科書やテレビで見るより、やはり実物の方が凄さが分かる。鑑賞に慣れてきた頃、いかん、また西野のサビ無限リピートが…

やはり心に残る作品はパレートの法則から言って少数、2割くらいだ。
彫刻では「最後の晩餐」、絵画では「喧嘩するカードプレイヤー」、「果物、花、ワイングラスのある静物」、「真珠の首飾りの少女」、「アルキメデス」が印象に残った。直観と独断で作品の善し悪しを判断したが、近代の芸術家たちは絵が上手いだけでなく、技法や構図が多様だ。現実の写実ならカメラで事足りると考えていた自分が今日ここで気づいたことは、絵画や彫刻だと均質化から脱することができる、ということだ。カメラは原則的に風景を均質化するが、一方で絵画や彫刻は本来均質化されるはずの光景に比重を与えることで、人間の精神に迫ってる気がする。というより僕が勝手にそう感じた。芸術ど素人の僕として今回はいい経験になったと思う。

「ベルリン」を出るとグッズ販売。一気に現実に引き戻されたが、記念にクリアファイルとポストカード3枚を購入した。ポストカードは「アルキメデス」「エウクレイデス」「金貨を量る若い女性」。

その後カフェに入って本でも読もうと思ったがどこも満員。仕方ないので川崎市内にあるドトールで気持ちを整えるためにカフェラテで一服した。電車でもドトールでもドストエフスキー罪と罰」上巻を読んでいたが、上巻すらいまだ読み終わらないww

その後HPはあと20くらいしか残っていなかったがその場の勢いで本屋に凸る。「美徳のよろめき」(三島由紀夫)と「切れた鎖」(田中慎弥)を購入。

こうしてやっと20時半頃、帰宅。少し本を読んでガキの使いを見て今に至る。11時半起きにしては長い一日だった。