羽生三冠の講演出席&質疑応答

本日は大学のホールで羽生三冠の講演が行われた。将棋の授業の一環であるが本日は特別に受講者以外にも開放されていた(僕は授業自体の抽選に落ちた)。事前に予約をとるらしく、そのことを知らなかったので列から外され空きがあるかどうかの確認を待った。空きがわずかながらあり、非事前予約組が少人数だったので全員入場できた。講演の時間は1時間半、内容は50の格言から将棋を学ぶ、というもの。大体の格言は知っていたが頑張って集中して聞いていた。将棋の基礎を復習できたので案外ためになった。

折角の機会ということで授業終わりに羽生三冠への質疑応答の時間がとられ、このような機会は滅多にないと思い、質問しようと挙手した。運よく勝俣六段の目に留まり、質問することができた。以下が僕と羽生三冠のやりとり。

僕の質問:「駒の動きが美しかったり、囲いが美しかったり、盤上が美しかったりするのは、良い手を指していることが多い」ということをどこかで聞いたことがありますが、羽生先生はどのようにお考えですか?

羽生三冠の解答(かなり丁寧に答えてもらったので要点だけ):美しいということ自体が抽象的なのですが、それは「認識する能力」が向上するということです。(盤面に移り)例えば盤面を使うと、矢倉のこの形(金矢倉)は良い形ですが、この形は美しくない、この形も、この形も…。経験を重ねて何が好形なのかを見分ける認識能力ということなんです。


羽生三冠が好きすぎて緊張してあまり覚えていないが大体上のようなやりとりだった。盤面を使うなど質問者の中で一番丁寧に答えてもらったので嬉しかった。特に僕の場合、羽生オタという部類に入るのでこの喜びは一層である。

ちなみにこの質問は、ニコニコ動画にあがっている棋聖戦PVのインタビューで羽生三冠が「芸術みたいなものが勝ちに繋がる面もある」と発言したことを受けたもの。下の動画の1分30秒あたり。