「規制改革で何が変わるのか」

10月9日読了。2013年64冊目。

安倍内閣のキーワードの一つである規制改革について述べた本。労働・農業・医療・保育・介護・教育・都市・住宅と幅広く議論されていた。新聞などでは比較的よく見るのは農業だったが、その他に関しても知識を得られてよかった。

特に面白かったのは都市に関する規制緩和である。一般に「都市の過密、地方の過疎化」という問題が取り上げられ、それを解決することが必然のように語られるが、筆者は労働力や投資を地方に分散させるのではなく、むしろ都市部に集中させて都市空間を効率的に活用する方を主張していた。インフラの建設管理を民間に委託しサービスを向上させて都市をコンパクト化することは、新規の雇用創出と情報集積による産業効率化に繋がるらしい。