「賭博覇王伝 零」
- 作者: 福本伸行
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/16
- メディア: コミック
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アカギ、カイジ3部作、無頼伝涯、最強伝説黒沢に続き手を出した福本作品。
今まで読んだ4作の中ではカイジに最も作風が近く、様々なギャンブルが登場するが、カイジと違い一つのテーマに長く留まることなくテンポよく進む。またカイジと違い、主人公の零は難関中学(開成中学みたいな位置づけ)出身という設定で、図形と角度・√の計算など数的処理のような問題が見られるようになった。
面白さとしてはカイジと肩を並べるほどである。今ギャン鬼編(2部)を読んでいるが、こちらはあまり面白くないように感じる。発想力の枯渇なのか、それとも僕がゴルフとポーカーを知らないからなのか、どちらかは知らないがいずれにしても1部より楽しめなくなったのは事実だ。
大抵の漫画では、物語とは別の筋で恋愛の要素を絡め、またそれが大部分を占める場合が多い。例えば今読んでる「ハチワンダイバー」も恋愛に比重が傾きつつある。僕はその傾向が嫌いで、「勝負」をテーマとするなら恋愛要素は極力排してほしいのだが(「俺物語」のような始めから恋愛をテーマにした漫画は別)、福本作品はその要素を完全に排し、勝負事に特化しているので一層僕は好きなのである。カイジの美心の件に関してはネタ的な扱いなので許容範囲。