「憲法への招待」
- 作者: 渋谷秀樹
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2001/11/20
- メディア: 新書
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センター試験で政治経済を勉強していたので読みやすかったが、法の勉強つまらなすぎワロタ。
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フランス人権宣言以降、権利の保障と権力の分立が規定されたものが真の憲法であると考えられている。また憲法は統治活動にあたる者に対する法の支配なのである。
モンテスキューが「法の精神」で厳格な三権分立を唱えたが、その三権とは立法権・執行権(行政権)・司法権である。アメリカにおいて大統領・議会・裁判所の三権が厳格に分立されている点で、日本における議院内閣制は立法権と行政権の距離が近いことを考えると欠陥であるように思える。しかし独裁政治やポピュリズムに堕しやすい首相公選制とは異なり内閣が恒常的に国会の監視下に置かれていること、行政権をもつ内閣が国民が選出した国会から信託を受けたことで民主主義の正当性をもっていることを考えると、議院内閣制こそ権力分立が徹底されていると言える。
政教分離も重要な問題である。政教分離とは国民の精神生活のありかたに介入をせずそれを保障しようと発想している。しかし地鎮祭のように宗教的ではあるが日常に密着しているイベントもあるように宗教的な事柄の線引きは非常に曖昧で難しい。そのような事柄に政府が関与することを正当化するために目的・効果基準に照らして「社会的儀礼」とすることができる。
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